素晴らしいドラマー、クリスチャン・フィンガーからから学んだこと。


あなたの1番好きなピアニストは誰?と、良く聞かれます。私は、いつも、「ビル チャーラップ‼︎」と、答えます。すると、ニューヨークでは、90パーセントくらいの確率で、ちょっとバカにされた感じで、もっと他にいるだろうよ!と、言われます。ただ、まれに、「彼は本当に素晴らしいピアニストだよ!」と、話しが盛り上がる時があり、仲間が見つかった感じで、本当に嬉しくなります。また、この日も、聞かれました。
ユキミの好きなピアニストは?と。
このキャンプに来て何回めでしょうか。
あー、また、バカにされるんかなー。と思いながらも、
私は、「みんなから、もっと他にいるだろって、言われるけど、みんながそう言っても、ビル チャーラップが好きなのよ。」と、答えると、「何でそんな事いうの?彼は本当に素晴らしいよ」と、また、嬉しい事に、レアな仲間が見つかりました。

そんな彼と出会ったのは、随分昔の事でした。ニューヨークのあるバーにサックス、ベース、ドラムのトリオライブを見に行った時に、そこのバンドメンバーであったドラマーの彼が、本当に素敵で、今も、あの時心に受けた衝撃を覚えています。打楽器なのに、まるで音程が聴こえてくるようにメロディックで、3つのメロディー楽器が綺麗なハーモニーを奏でているようでした。
ドラムソロになると、とってもパンチの利いた、エキサイティングするソロを聴かせてくれます。その時の印象は、きゃー!カッコイイ!セクシーなドラマー‼︎というよりは、まるで数学の博士のような、規律の中に美しさを見出し、、、彼の人としてのセクシーさより、日々、その道の研究を重ねている彼を通して、何か綺麗な物が湧き出てきているような、そんな印象でした。

そんな彼と、この1週間ほど、同じメンバーになれて、朝からずっと一緒に演奏できた事は、本当にラッキーでした。
ニューヨークでも、プロで大活躍中の彼は、このサマーキャンプのメンバーの中で、ずば抜けてハイレベルな音楽家でしたが、人間的にも本当に素晴らしい方でした。彼に質問すると、たまに、ユキミは、変な質問するな。と、笑いながらも、丁寧に答えてくれます。毎日、違う5つのテンポでのメトロノームの練習と、素晴らしいレコードと合わせて練習する事は、本当に大切なんだ。と、彼はいつも言っていました。知識人でちょっと気難しい方かと思っていたら、正反対に、面白い事を言うのが好きな方でした。いいか!よく覚えとくんだ!MIK. 又は、MIG!と、意味は、(メトロノーム イズ キング、又は、メトロノーム イズ ゴッド)だ!と。たまに、ウケ狙いか、真剣なのか、ちょっと不明な様子で、喋っている彼の姿が、時々、クレイジーに見えます。話は、クラシック音楽の話になり、、、ユキミは、クラシックを学んでいたんだろ?と。私の弾くフレーズが、ブラジリアンのあるピアニストにとても良く似ている。と。そう言えば、昔。よくそのピアニストのCDをよく聴いていたけど、コピーした事はなかったな…。
ドイツ出身の彼はクラシックピアノを習っていたそうです。彼のピアノの先生の先生は、
ロベルト シューマンだったそうで、彼から、手首の使い方々を学んだ。と。それは、今、私が一番学びたい事でした。そして、それは、今ドラミングにとても役立っているんだよ。と。話してくれました。あ!それ、分かるわかる!と。だから、こんなに、しっかり芯が通っているのに、柔らかくメロディックに聴こえるのかしら。楽器に対する身体の使い方は、私にとって、本当に興味深い話でした。ただ、私の英語レベルが、話の内容に対して著しく低く、思っている事が、細かく伝えられず、話を聞くことだけしかできなかった事がとても残念でした。もっと聞いてみたい事が沢山あったからです。

ドイツ行ってみたい?と私に尋ねる彼に、
チャンスがあれば。と、答えました。
その前に、もっと、英語が喋れるようになって、音楽の知識も増やして、彼から、もっと、詳しくいろいろな話を聞けるようになりたい。と、思いました。感性でいける部分もありますが、やはり、こんな時、言葉の壁はかなり大きいです。

ハイレベルな音楽家の彼だけど、「このバンド、世界一だね!」と、いつも、みんなにフェアに接して、トライする人には、同じレベルにたって一緒にいてくれる彼は、人間的にもとても素晴らしいと思いました。約1週間、毎日、朝から何時間も、、、。さまざまなシチュエーションの中で、彼が私にくれたアドバイスや、彼の周りの方への素敵な接しかたなど目の当たりにし、音楽は、もちろんの事と、もう1つ。今の私には、とても大切なこと、ミュージシャンとしての精神面を、彼から多くの事を学びました。
サメが泳いでいる海で戦うくらいの気持ちの強さを持て。自分を卑下するな。そして皆んなにフェアに接しろ。と。

その事を忘れません。